“仮想ポーランド”になり得るか?日本代表にとってウクライナ戦が持つ意味

ウクライナ戦は日本にとってどんな意味を持つのか…。

日本代表が27日に対戦するウクライナ代表は、“仮想ポーランド”としてマッチメイクされたが、この一戦はどのような意味を持つものになるだろうか。

昨年12月に行われたロシア・ワールドカップの組み合わせ抽選会で、最後まで極東のサッカーファンはドギマギさせられたが、日本が入ったのはグループH。コロンビア、セネガルと、ともに強烈な個を持つ選手を擁するチームと対戦することが決まったのは少々不運だったかもしれないが、ポット1からFIFAランキング6位のポーランドが入ったのはいくらか運に恵まれたと言えるだろう。

ブラジルやスペイン、ドイツといった勝ち点0を覚悟しなければならないチームではなく、あわよくば勝利すら期待できる国を引いた。そんな運命の抽選会から早3カ月。日本サッカー協会がスカウティングやマッチメイクに苦慮しながら、対戦にこぎつけたのがウクライナだった。

ポーランドと同じく東欧の国で、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督や選手たちも「マリより明らかに強い」と警戒する通り、実力も申し分ない。もちろん、共通点も存在する。

安定感のある守備に、中盤にテクニカルな選手たちを揃える。ウクライナはエースのアンドリー・ヤルモレンコをケガで欠くものの、2枚看板のもう一人、イェフヘン・コノプリャンカやブラジル出身のマルロス・ロメロ・ボンフィム、マンチェスター・シティの新星オレクサンドル・ジンチェンコなどが出場することが予想される。本大会ではポーランドのアルカディウシュ・ミリクやピオトル・ジエリンスキといった技術に優れる選手たちと対峙するだけに、日本が彼らをどう抑えるかはポイントとなる。

一方で、最大の相違点はセンターフォワードの存在。ウクライナの英雄で、現指揮官のアンドリー・シェフチェンコが代表を去って以来、ストライカー不足に悩まされ続けている。ロシアで日本が相まみえるのは世界最高のストライカーの一人、ロベルト・レヴァンドフスキ。彼に匹敵する相手を見つけ出すほうが難しいのは間違いないが、ウクライナの状況とはあまりに異なる。

ウクライナは23日に対戦したサウジアラビア戦で、最前線に入ったアルテム・クラヴェツがゴールを挙げた。高さを武器とする選手ではあるが、レヴァンドフスキほどの多才さはなく、個で打開される危険性はそれほど高くない。逆に言えば、ここにやられるようなことがあれば、本大会への期待値はさらに下がる。

ウクライナとポーランドは別の国であり、チームとして全く異なるのは承知の上。勝利してもポーランド戦へ明るい兆しが見えたと喜ぶのは不用意だろう。一方で、負ければ「ポーランドより格下の国に…」と逆風が吹くのは確実で、ハリルジャパンにとっては難しい一戦となる。決してポジティブとは言えない状況の中、日本が風向きをどう変えるか、注目が集まるところだ。